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NVNニュース 第22号(平成30年3月1日発行)
日蓮宗ビハーラ・ネットワーク
Nichiren-syu Vihara Network
NVN事務局 香川県丸亀市南条町9番地1 宗泉寺内
〒763-0046 Tel 070-5355-9856 Fax 020-4664-6973
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平成29年5月19日(火)、日蓮宗宗務院に於いてNVN(日蓮宗ビハーラ・ネットワーク)総会がNVN会員25名の参加により開催されました。
初めに日蓮宗全国社会教化事業協会連合会の山本貫恭会長より「『菩薩レッスン』への寄稿ありがとうございました。人々の悩みは多様化しています。NVNの活躍がより重要になってきております」と、ご挨拶を頂きました。
続いてNVN世話人代表の今田忠彰師より、「後見人をしている人が最期を向かえるに当たり病院に呼び出されました。余命幾ばくもない時に牧師さんが手を差し伸べてくれたからキリスト教に入ったそうで、教義によって人を入信させたいと思うけれども差し伸べてくれた人によって入信するというのが現状のようです。ビハーラ活動は高齢・病気・障がいの方に手を差し伸べる社会活動です。世の中の障がい者の数は1000人中、身体障害者29人、知的障害者4人、精神障害者25人、6%(16人に1人)が何らかの障がい平成29年度NVN総会を持っています。障がい者の「がい」は「害」と「碍」と二つありますが、私は害人ですかと言われてから、障がいと平仮名で書くようにしています。障がい者にとって身近に相談に乗ってくれる人が居ると助かります。ちょっとした手を差し伸べるだけで日常生活ができる人たちが居ます。手を差し伸べるというのが大事なのではないでしょうか。2025年には認知症患者が700万人を越えると言われています。身の回りに沢山の認知症の方が増えてくる時代になります。多死時代にもなります。病院で最期を向かえるのは無理で、自宅で最期を向かえることになります。坊さんの手を差し伸べる力が必要になってきます。本来のお寺の役割が更に社会から期待される時代になるでしょう。NVNに携わっている方々も200人に近くなってきましたが、こういう志の方が増えるといいなと思います。自死の方も年間2万人程居ます。門戸を開いたお寺、僧侶でありたいなと思います」と挨拶されました。
その後、NVN世話人の藤塚義誠師を議長に議事が進行し、平成28年度活動報告・決算報告、平成29年活動計画・予算が承認されました。NVNグッズ新企画の説明もありました。
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日蓮宗生命倫理研究会「心といのちの講座」
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@唯識における輪廻転生観について
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身延山大学名誉教授 岩田諦靜師
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A釈尊の弟子たちはどのように輪廻を理論化したか
−部派仏教の輪廻観−
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駿河台大学現代文化学部教授 佐古年穂師
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B日蓮聖人の輪廻転生観
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立正大学仏教学部教授 庵谷行亨師
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C癒すことは癒されること
−日蓮大聖人・女性へのお手紙の“世界”−
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作家・生活評論家・詩人 永田美穂氏
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D自殺対策の実際
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東京都永寿院住職 吉田尚英師
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E天台法華教学から見た生命観
〜輪廻転生説をふまえて〜
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立正大学仏教学部准教授 田村完爾師
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F釈尊は生と死をどのように語ったか
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身延山大学教授 池上要靖師
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G妻を看取る日
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国立がん研究センター名誉総裁 垣添忠生氏
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Hペット(愛玩)からコンパニオン(伴侶)へ
〜人間と動物の新たな関係〜
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立正大学社会福祉学部教授 溝口 元 氏
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I医師・僧侶としての被災者支援活動
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岩手県立大槌病院医師 宮村通典師
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J仏教とこころの深層〜物語の心理的意味〜
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淑徳大学名誉教授 金子 保 氏
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K日本人の生死観と仏教者の役割
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京都大学こころの未来研究センター教授
カール・ベッカー氏
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LES細胞、iPS細胞、再生医学の原理と課題
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立正大学社会福祉学部教授 溝口 元 氏
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M僧侶が心得ておくべき精神疾患の基礎知識
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日本精神神経学会認定専門医
精神保健指定医 本間加織氏
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総会に引き続き、総会記念講演として、日蓮宗生命倫理研究会(日生研)主催の第14回「心といのちの講座」(NVN協賛)を開催しました。
今回は日本精神神経学会認定専門医・精神保健指定医の本間加織先生に、「僧侶が心得ておくべき精神疾患の基礎知識」と題して講演して頂きました。公開講座として開催し、38名の参加者がありました。講演に先立ち、日蓮宗生命倫理研究会の柴田寛彦代表より挨拶がありました。「日蓮宗生命倫理研究会(日生研)ということについて初耳の方もおられるかも知れないので最初にちょっと説明させて頂きたいと思います。日生研は発足してから30年くらいになります。当時、脳死と臓器移植、脳死は人の死か、臓器移植はいいことなのかどうなのかと
いうような議論だとか、終末期医療、延命治療というものの可否、そういったものを日蓮宗の内部で有志の者達が検討し合っていた、これが日生研の発足のきっかけでありました。そういったことを検討しながら、理念的にやっているだけではいけないので、もっと具体的に檀信徒の方々、一般社会に向けて発信していくことが必要だということで、ビハーラ活動というものを開始しました。ビハーラ活動のための講習会をやって、その講習会を受講した人たちの集まりとして日蓮宗ビハーラ・ネットワーク所謂NVNというものが発足してきたという経過であります。その中で、一方ではビハーラ活動を推進すると同時に、もう一方では基礎的な現代的な生命倫理に関する事を検討する、という作業の中で「心といのちの講座」というものを行なってきたというのが経過でございます。仏教の基礎的なことだとか、ペットと人間の関係をどう考えるかなど、そいういったことも含めながら、基礎的なことをずっと検討してきて、本日は14回目にあたるということです」
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「僧侶が心得ておくべき精神疾患の基礎知識」
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日本精神神経学会認定専門医 精神保健指定医 本間加織先生
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本間加織(ほんまかおり)先生 略歴
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昭和58年、慶應義塾大学医学部卒。
その後、慶應義塾大学病院、東京武蔵野病院、聖心女子大学学生相談室、日本生命健康管理所などで勤務。
現在、大泉病院及び警察庁職員対象診療所非常勤。
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私の義理の兄が神宮前の妙円寺という寺の住職をしております。主人もみなさまと同じ僧侶でございまして、私も新宿区のある日蓮宗の寺院で育ちました。つい二年くらい前までそこで住んでおりまして、お寺の僧侶の皆さんの生活とか檀家様とのご関係とか日常的に知っているつもりでございます。
今田代表とは主人の本間が大学の同級生でございまして、その御縁もあってこちらでお話することとなりました。改めてこれまでこの講座でお話なさった方々を拝見致しますと素晴らしい先生ばかりで、私がここに居て1時間半も喋り質疑応答30分というのが本当に恐れ多くて、人前で話すというのは今までも何度も経験はあるのですが、このようにお坊様がた何十人もの前というと本当に勝手が違ってしまって、かなり今もあがっております。なるべくあがらないように、落ち着いてゆっくりとかみ砕くように話せと、くれぐれも本間から言われて参りましたが、頑張ってみたいと思っております。
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精神疾患
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・統合失調症
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・気分障害
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うつ病性障害 = うつ病
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双極性障害 = 躁鬱病
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気分変調性障害
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・神経症性障害及びストレス関連障害
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パニック障害、社会不安障害、強迫性障害、
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解離性障害、適応障害、外傷後ストレス障害
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など
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・パーソナリティー障害
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・発達障害
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広範性発達障害、知的障害
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・認知症など脳の変性疾患
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・摂食障害
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・アルコール、覚せい剤などによる障害
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今日テーマが「僧侶が心得ておくべき」などとおこがましいテーマにしてしまったのですが、お坊さんとしてみなさん檀家さんと日常的に接しられて、その中で本間を見ていてもそうなのですけれども、例えば、「息子が引き籠もりで困っています」とか「認知症のお母さんが…」とか、そういったような相談を受けることもありました。檀家さんにとっては僧侶はプライベートなことも肩肘張らずに気兼ねなく相談出来るような一番最初の対象である場合もございまして、そういう際に、みなさん適切な対応をなさっているとは思っているんですが、最低限精神医学的な知識を知ってらした方がいいのではないかと思いまして、このテーマを選びました。
精神疾患というと非常に多岐にわたりまして、私の独断と偏見でずらっと挙げてしまいましたが、実をいうとこの他にも例えば内科的な病気で精神症状を呈するような病気もございますし、けっしてこれだけで収まるようなものでも無いんですけれども、最低限このくらいはあるということを頭において頂ければいいのではないかと思いました。特に、最初の統合失調症と、
今、気分障害、感情障害という言葉を使うんですけれども、その二つは是非とも抑えておいて頂きたいと。
この後、各項目について詳しくお話下さいました。詳しくは・・・NVN事務局へお問い合せ下さい。
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総会の折りに高平妙心世話人から説明がありましたが、NVNグッズ新企画として、散華型メッセージカードを制作しました。
折ると散華の形になります。
50枚1セット¥1,000 (NVN会員価格¥800)
5枚ずつ10種入りのバラエティーセットもあります。
裏側(内面)は縦の罫線になっています。
詳しくは、NVN事務局へお問い合わせ下さい。
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NVNニュース第22号をお届け致します。
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NVNウェブサイトに、いろいろな資料を掲載してあります。ご利用下さい。
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