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NVNニュース 第7号(平成19年10月10日発行)
日蓮宗ビハーラ・ネットワーク
Nichiren-syu Vihara Network
NVN事務局 栃木県栃木市嘉右衛門町11-21 妙唱寺内
〒328-0072 Tel 0282-22-3720 Fax 0282-23-6733
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| 柴田代表 |
平成19年5月29日(火)午後1時〜1時50分、日蓮宗宗務院4階第4研修室に於いて、日蓮宗ビハーラ・ネットワーク(NVN)平成19年度総会が開催され、NVN会員28名が出席されました。
玄題三唱の後、柴田代表が、「『立正安国・お題目結縁運動』の項目にもビハーラが取り上げられました。・・・毎日、事件が報じられている中で、僧侶のなすこと、宗教家のなす事が、ますます大きくなっています。ビハーラの活動が期待されています。」と、挨拶されました。
| 山口世話人 |
続いて、事務局一任にて山口裕光師が議長となり議事が進行され、平成18年度活動報告、平成18年度決算報告、平成19年度活動計画案、平成19年度予算案が承認されました。
平成18年度活動報告中、いくつかの意見・質問がなされ、近澤事務局長が回答されました。
Q.NVNニュースの発行回数は2回だと思うが。
A.昨年度は1回しか出せませんでした。済みませんでした。出来るだけ2回だそうということで、努力しております。
Q.日蓮宗新聞の中の記事も書かれていると思うので、PRをしても良いのでは?
A.そうですね。「もっと身近にビハーラ」の記事を掲載しております。
Q.役員会を5回行っていて、予算の中で5万円計上しているが、決算が0円というのは、自弁でしょうか?
A.会議費は今まで自弁でやっていたもので、そのまま自弁でやっています。伝道部からの依頼のものは日当と交通費を支給しております。
| パンフレット |
次に、役員改選が行われ、会場より事務局案の提案を求められましたので、近澤事務局長より、「変わりないままでいきたいと思います。藤塚師は今年から3年の任期に合わせたいと思います。」という提案がなされ、拍手でもって承認されました。
その他の議案として、近澤事務局長より、NVN作成のパンフレット「ビハーラ活動のすすめ」について説明されました。「ご希望の方には、無料配布いたしますが、多量の場合には送料を着払いで負担していただければ、お送りいたします。」と話されました。
(※事務局注:100部までは、メール便にて送れますのでNVNで送料負担いたします。)
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| 金沢惠俊師 |
総会に引き続き、「ビハーラ活動事例報告」が行われました。
今回は、「認知症の高齢者と共に暮らす」と題して、千葉県匝瑳市の金沢惠俊師(甲府市妙本寺徒弟)に、お話ししていただきました。
金沢師は、平成16年8月1日に、グループホーム「天鼓」(認知症対応型共同生活介護)を設立され、活動されておられます。設立以降の歩みを発表していただきました。
講演の内容をまとめて文章化されたものが、 宗報平成19年8月号第233号改訂第65号に、全国社会事業協会連合会の記事として掲載されておりますので、ご覧下さい。
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「常不軽菩薩のように生きる」
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トレヴァー・マーフィーさんの話を聞いて
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NVN世話人 奥田正叡
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| マーフィ氏 |
トレヴァー・マーフィさんは、イギリス生まれの42歳。1986年英国バーミンガム大学を卒業後、1990年に来日した。2004年に綱脇龍妙上人に関する研究論文で山梨医科大学の大学院で博士号取得、現在は身延山大学東洋文化研究所で研究員をしている。また、独自で「綱脇さん基金」を設立し、アフリカのハンセン病患者の自立支援活動を展開している。著書に「ハンセン病の療養所をつくったお坊さん」がある。
私がマーフィさんに会うのは昨年の日蓮宗での「綱脇龍妙上人特集」の対談以来今回で二回目である。マーフィさんは身延山にハンセン病療養所「深敬園」を創設した綱脇龍妙上人の貴重な外国人研究者の一人でもある。
イギリス人とは思えないほどの流暢な日本語で講演が始まった。綱脇上人研究の動機を導入に、綱脇上人が何故ハンセン病の病院を造ろうとしたのか・そのことが綱脇上人にとって有意義だったのか・我々に何を教えているのか等を外国人らしくユーモアを交えながら講演した。今回はパワーポイントを使いゆったりとした口調での講演だった。講演では綱脇上人の青年期の写真や100年前の身延山の様子、当時のハンセン病患者の住居や病状など貴重な写真が紹介された。
| マーフィ氏の本 |
綱脇上人が身延深敬園を創設した100年前の日本では、ハンセン病は不治の病、業病、遺伝病と言われ、ひとたびこの病気にかかれば家族や親類縁者にも見捨てられ、国さえ放置していた時代だった。
独力でハンセン病救済に着手した綱脇上人の功績は、「イギリスではノーベル賞に値します」と熱く語ったマーフィさん。同時に綱脇上人の功績を積極的に語り伝えてこなかった宗門人や日本人の福祉に対する理解不足についても鋭く指摘した。特に「綱脇さんの業績を常に忘れないように心がけています」というマーフィさんの真摯な言葉が印象的だった。
(※事務局注:当日の発表資料をNVNウェブサイトに掲載してあります。どうぞご覧下さい。)
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『一口医学メモ』
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「認知行動療法」
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柴田寛彦
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前回「うつ病」について触れ、神経伝達物質を補う薬物療法が有効であることをお話しましたが、最近、認知行動療法という精神療法が注目されてきています。
私たちは往々にして、偏った認識パターン、偏った行動パターンに陥ってしまい、それによって抑うつ状態になったり必要以上に不安が募ったりするものです。これまでの経験の中でパターン化してしまった認識方法や行動を見直し、偏りを正すことによって、抑うつや不安の改善につなげようとするのが、認知行動療法の考え方です。
例を上げればわかりやすいと思います。太郎さんは、友達の結婚式でスピーチを頼まれました。そのことを考えているうちに、「きっとみんなの注目を浴びて緊張するだろう。冷や汗が出て、顔が真っ赤になり、頭が真っ白になり、何を話しているか分からなくなり立ち尽くしてしまうだろう」、そう思うと不安で仕方なくなり、前日になって、「風邪を引いて熱が出た」といって出席とスピーチを断ってしまいました。断ってしまったことについて、「自分は何でこうもいくじが無いんだろう」と、ふさぎこんでしまいました。
この太郎さんの場合、スピーチを頼まれたという出来事に対して、「きっとみんなの注目を浴びて緊張するだろう。冷や汗が出て、顔が真っ赤になり、頭が真っ白になり、何を話しているか分からなくなり立ち尽くしてしまうだろう」と、不安や緊張をともなう否定的な認識をしています。さらに、「風邪を引いて熱が出た」という言い訳をして、欠席するという消極的な行動を取り、そのような行動をとったことを悔いるという悪循環に陥っています。きっと太郎さんはこれまでにも同じような出来事に対して同じようは認識や行動を行ってきたのでしょう。
このような反応パターンを改善する方法の一つとして、認識の誤りや行動の誤りを自分自身で検証して、このように考えて、このように行動すれば、決して悪い結果には結びつかないと、自信を持たせるように導いてあげるのが、認知行動療法です。そのためには、人の心の動きを十分理解できる専門的な知識を持った指導者が必要ですが、認識や行動の偏りを正しくすることの重要性は、実は仏教の根本的な教えであったはずです。とすれば、仏教徒は認知行動療法の専門家であると言ってもいいはずです。
私たちの心は、色、受、想、行、識の五つの精神的要素それぞれに、かたより、とらわれ、こだわり、迷っています(五蘊)。かたより、とらわれ、こだわりを離れ、五蘊の迷いが解き放たれたときに、即身成仏の悟りの境地に至ります。そのための道を示しているのが久遠本仏の教えであり、それを凝縮したのが南無妙法蓮華経であると言えるでしょう。
私たちの、外界で起こるさまざまな事象に対する認識の仕方は、おそらく間違いだらけでしょう。間違った認識に基づいて間違った行動をしているといっては言い過ぎかもしれませんが、当らずとも遠からずなのでは。認知行動療法は、私たちの認識の仕方や行動のあり方のどこに偏りやとらわれ、こだわりがあるのかを自ら確認し、それを正す方法のひとつだと考えれば、まさに仏教の真髄の応用方法であると言えると思うのです。
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第4回「心といのちの講座」
日 時: |
平成19年12月4日(火) 13:00受付〜16:00終了、16:30〜懇親会(5千円)予定
| 会 場: |
日蓮宗宗務院(4階、第3・4研修室)
| 講 師: |
永田美穂氏 (作家、生活評論家、詩人)
| 演 題: |
「癒すことは癒されることー日蓮大聖人・女性へのお手紙の“世界”」
| 対 象: |
NVN会員(NVN会員以外の方も、聴講可能)
| 参加費: |
無料
| 主 催: |
日蓮宗生命倫理研究会(日生研)
| 協 賛: |
日蓮宗ビハーラ・ネットワーク(NVN)
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総会での柴田代表の挨拶に於いても「今年の3月の定期宗会にて、NVN近澤事務局長の名前で、日蓮宗医師会の結成に向けた準備での補助金を申請したところ、認められました。日蓮宗内に於いても、教師でお医者さんという方が10数名、寺族でお医者さんという方もそれ以上いらっしゃいます。ビハーラ活動にとっても大きな力となるであろうと期待しております。」と少し触れられましたが、NVNでは、「日蓮宗医師会」(仮)結成に向けての準備を進めております。
愛知県大光寺の寺族であり、医師でもある、村瀬正光氏をNVNの事務局に迎え、結成準備の事務をしていただくことになりました。よろしくお願い致します。
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平成19年度ビハーラ活動実践講座
日 時: |
平成20年1月22日(火) 10:45〜16:00予定
| 会 場: |
日蓮宗宗務院(5階講堂)
| 内 容: |
講義 | 「お見舞いの心得−『千代見草』に聞く」 | 柴田寛彦師 |
講義・実習 | 「ビハーラ活動に生かすお見舞いのポイント」 | 林 妙和師 |
実践報告 | 「駆け込み寺『サンガ天城』の実践から」 | 戸澤宗充師 |
| 対 象: |
日蓮宗教師 寺庭婦人・寺族・学生も聴講可
| 参加費: |
無料
| 主 催: |
日蓮宗ビハーラ・ネットワーク(NVN)
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ビハーラグッズ
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お見舞い用タオル
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カードサイズお守り
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| (赤)
紫 も あ り
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単価220円、タオルは50部より注文可能
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NVNニュース第7号をお届けいたします。年2回発行を目指して頑張っております。今回は、枚数が少なくなりました。次回は・・・。
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今年は大変暑い夏となりました。秋の訪れが遅く、NVNニュース発行の頃、彼岸花が咲いております。みなさまにおかれましては、お変わり在りませんでしょうか。
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NVNウェブサイト(http://www.nvn.cc/)に、講演録や資料等を掲載しております。どうぞ、ご活用下さい。
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ご意見、ご感想をお待ちしております。
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