日蓮宗 ビハーラ・ネットワーク
 
HOME > TOP > NVNニュース> 第24号
NVNニュース 第24号

NVNトップメニュー
NVNについて
ビハーラ活動とは
NVNニュース
 創刊準備号
 創刊号
 第2号
 第3号
 第4号
 第5号
 第6号
 第7号
 第8号
 第9号
 第10号
 第11号
 第12号
 第13号
 第14号
 第15号
 第16号
 第17号
 第18号
 第19号
 第20号
 第21号
 第22号
 第23号
 第24号
ビハーラ活動講習会
ビハーラグッズ
心といのちの講座
お知らせ

会員限定
NVNニュース 第24号(令和2年3月31日発行)
日蓮宗ビハーラ・ネットワーク
Nichiren-syu Vihara Network
NVN事務局 香川県丸亀市南条町9番地1 宗泉寺
〒763-0046 Tel 070-5355-9856 Fax 020-4664-6973

平成31・令和元年度NVN総会

 令和元年5月27日(月)、朗子会館(大田区池上1−32−13)に於いて、NVN(日蓮宗ビハーラ・ネットワーク)の平成31・令和元年度総会が開催されました。
根本康秀伝道推進課長
 不軽品二十四字偈、お題目三唱の後、伝道部伝道推進課根本課長より「お題目結縁運動、第4期結実期に入りました。根幹は社会教化活動にあります。ビハーラ活動を通じて社会活動をされていることと思います。敬いの心で安穏な社会づくり人づくりを進めて頂ければ」と、ご挨拶を頂きました。
山本貫恭全国社教会長
 続いて全国社教連合会山本貫恭会長より「生老病死の問題、獅子奮迅の御活躍をされています。常不軽菩薩の二十四字、敬いの心で安穏な社会づくり人づくりを」と、ご挨拶を頂きました。
今田忠彰世話人代表
 最後に今田忠彰NVN世話人代表より「NVNが発足して20年近くなったが、ビハーラという言葉も浸透してきたかなと思いつつ、ビハーラとは何という声もある。宗門の中に広げていかなければならないと思います。平成31・令和元年度NVN総会ビハーラ活動では女性活躍の場が多々あります。社会に貢献していける活動になるよう、活動を更に活発化して頂ければと思います」と挨拶されました。
 山口裕光NVN世話人が議長に選出され、議事が進行しました。平成30年度活動報告・決算、監査報告、平成31・令和元年度計画案・予算案ともに問題なく承認されました。
 任期3年の世話人の改選の年にあたり、世話人会の案を提案し拍手で以て承認されました。
成田新世話人代表
 新たな世話人は、世話人代表が成田東吾師、世話人副代表が持田貫信師となり、世話人は奥田正叡師、林妙和師、今田忠彰師、藤塚義誠師、小林貫誠師、日高髣Y師、高平妙心師に新たに松森孝雄師が加わり、これまで世話人をされていた柴田寛彦師、古河良晧師、山口裕光師、渡部公容師の4人が会長より顧問に委嘱されました。事務局体制は、事務局長に松森孝雄師、会計に三井妙真師、事務局員として近澤岳生師、野澤智秀師となりました。
 よろしくお願い致します。
                    成田新世話人代表

第16回「心といのちの講座」

 総会の後NVN総会記念講演が行われました。今年度は日蓮宗生命倫理研究会(日生研)主催の第16回「心といのちの講座」に協賛し、総会記念講演と致しました。
 
「『平穏死』のすすめ」
世田谷区立特別養護老人ホーム      
      芦花ホーム常勤医 石飛幸三先生
石飛幸三先生
 約半世紀、外科の医者として身体の部品屋をやってまいりまして、自分も還暦の頃になって考えるようになりました。本当に役に立ってこそ医療のはずなのに、自然の摂理に反して、人生の最終章が来るのにとにかく治さなきゃならない、本当にそれはその人の一回しかない人生のためになるのか、そんな想いから医療の先の世界はどうなっているのかと、行ったところが特別養護老人ホーム、介護施設でございます。2,3年居れば分かるだろうと、分かったらまた医療の世界に帰るつもりでおりましたが、いつの間にかもう15年目に入っております。
 医者はとにかく治さなきゃならないというので、言うなれば部品修理屋で偉そうな顔をしておりました。私が芦花ホームで15年間常勤の医師としてやってきて一番苦労している仕事というのは、家族のエゴでございます。誰の人生なんだ、それはお母さんに生きててもらいたいというのは分かるけれども、本当にお母さんのことを思っているのかと、ついこっちも腹が立ってまいります。
 神様仏様は人間の体をよくしてくれております。自然退縮ということがあるんでございます。一回しかない人生、役に立つならやらなきゃいけないけど、ただただ治さなきゃならない修理しなきゃいけない、そういう医療の意味は単純なことじゃないということが分かってまいりました。我々は今まで間違えた道に入っていたんじゃないかとつくづく思うわけでございますが、命をただ延ばせばいいのか。一回しかない人生、ただただ延ばすのではなくて、人生の質、生き甲斐を持って生きたい。老いや死を忌み嫌って、それこそ医学は死は敗北だなんて、そういう教育を受けてまいりましたけれども、この辺もおかしい。色んなことがあっても結局は店仕舞いをしなければならない。その生きている間を先を見据えてしっかり今を生きるというのが大事なんではないか。一回しかない自分の人生、充足してゆっくり坂を下って、ああこれで良かったと思って逝きたいものでございます。
講演の様子
 家族の一人が「本当の介護というのはただただいつまでも食べさせる、長く生かされる、そんなんじゃないだろう。その人がゆっくり人間らしく、自然の摂理だから段々食べなくなってくる。それを食べたいものだけ食べさせて、それでも自分の人生を本当に人間らしく最期が来るのを腹を据えて見てやろう。それが施設の役割だろう」と、それが18年自分が在宅で奥さんを介護して掴んだ一つ
の哲学でございました。ご主人と芦花ホームの近くの芦花公園駅の飲み屋で一杯呑みまして、俺たちは本当のことをみんなで考えなきゃならないよなと言い合った。心配がその通りになりました。奥さんが誤嚥して病院に送られて、ご主人は呼ばれて、病院の先生から、奥さんは口で食べることは無理ですから胃ろうつけましょうと言われた。ご主人は断りました。私も若い先生にこっちが責任とるから連れて帰らせてくれと言い、奥さんは胃ろうをつけないで連れて帰りました。
 ご主人朝から施設に来て、奥さんが寝ていたら無理に起こしません。奥さんが起きるのを待つ。奥さんが何か食べたいと言ったら食べたいものを食べられるだけ食べさせる。1500キロカロリー食べていつまでも生きろなんて、そんなことは全くない。なんと奥さんは1日600キロカロリー前後の食事で1年半生きたんでございます。600キロカロリーでも1年半生きるなんていうのは信じられない話でしたよ。でも事実でございました。1年半後、奥さんは夕方になっても起きてこなくなった。そして眠って眠って1週間後、明け方静かに息を引き取りました。ご主人がみんなに「本当に世話になった。心から感謝します」と言ってくれた。
 先程のご主人のように直球を投げてくれる人達がいて、やっと芦花ホームが目が覚めてきたわけでございますが、それまでは病院が経口摂取は無理だと言ったらみんな胃ろうをつけて帰ってきてたんですよ。胃ろうの人の部屋はあれは一種独特でございました。我々は好きなものを口で食べて腹がいっぱいだったら食べなくて、嫌なものは食べなくて、好きなものを好きなときに食べてここまで生きてきた人間でございます。それを朝昼晩決まったカロリーを、臍の上に井戸を作ってチューブ繋いで宇宙食のようなものをただ流し込まれて朝昼晩味も何もありません。本人は文句を言いたくても言えないんですよ。また昼のを持ってきたのかい、もう胃がいっぱいだよ、胸がいっぱいだよ、やめてくれと言えない人達でございます。機械扱いでございます。だから口は半分開けてるんです。魂抜かれてるからムンクの叫びでございます。楽しみも何もなくただただ生かされていると人間の手足はどんどん拘縮してまいります。みんな実は感じてたんですよ。こんなことでいいのか。誰もがおかしいと思ってましたね。
求められる国民の意識改革
 人生なんてよくしたものであります。三宅島が噴火しました。あそこは東京都でございます。三宅島の85歳の認知症のアルツハイマーのおばあさんが、芦花ホームに避難してまいりました。その人はその3年後に亡くなったんでございますが、我々に気づかせてくれた恩人の一人でございます。80まで生きると3回島の山から火を吹くのを見るんだそうでございます。そういうところに住んでるんですよね。だから自然の厳しさも十分に皆さん知ってますよ。食べさせないから死ぬんじゃないんだ。死ぬから食べなくなるんだ。かつて日本中みんな分かっていたのがいつの間にか戦後物資が豊かになって老人医療無料化で国民皆保険で、これは本当はタダじゃないんだ。救急車がタダだと思いこんで、医療が生かしてくれるという錯覚に陥っていたんでございますよ。
 お二人の話が我々を本当に動かしてくれました。どういう人が本当にやり甲斐のある仕事をやって社会を支えているのかそれを考えなきゃならない時代がきたのでございます。
偏りの文化→鎮めの文化
 ああ何もしないとこんなに楽に逝けるのか。だって病院で1日でも点滴しないと脱水で大変だ。みんな点滴瓶ぶら下げてガラガラ歩いていましたよ。それは先のある人には頑張ってもらいましょう。芦花ホームで初めて見たんです。何もしないとこんなに穏やかに逝けるのか。体の中の余計なものを尿に汗に捨てて捨てて身を軽くして天に上っていくんだ。最後は何も食べません。眠り始めます。自然の麻酔がかかります。まさに平穏な最期でございます。それを見させていただきました。
 胃ろうをつけてもいつまでも生かすことはできませんよ。結局受け付けませんから止めざるを得ないんでございます。こういうことをみんなが知って新たな文化を作って頂きたい。我々は自然の摂理のもとに生きているわけでございます。頑張れ頑張れってただ煽るんじゃない。生かされていることに感謝して生きる。まさにお釈迦様の教えだろうと思います。
(文責:成田)

令和元年度ビハーラ講習会

 令和元年12月2日(月)・3日(火)日蓮宗宗務院に於いて、令和元年度ビハーラ講習会が開催されました。NVN総会記念講演で行われた第16回「心といのちの講座」の後、浮き上がった課題「最期の迎え方」に対して宗祖の教えから「死への心構え」を学ぶべく内容を設定致しました。
ビハーラ講習会久住師の講義
講義1 奥田正叡師(常照寺住職)
   「ビハーラ活動とは何か、教学的基礎」
講義2 久住謙昭師(特別講師、妙法寺住職)
   「エイジングノートの活用」
講義3 日高髣Y師(産婦人科医)
   「医療現場に於けるターミナルケアの実際」
講義4 今田忠彰師(妙徳教会担任)
   「介護現場に於ける看取りの実際」
講義5 和田英一氏(弁護士)
   「老いへの備え〜老後の安心のために〜」

足跡足跡足跡
  編集後記 
NVNニュース第24号をお届け致します。ご意見ご感想をお待ちしております。
NVNウェブサイトに、いろいろな資料を掲載してあります。ご利用下さい。
この頁の先頭へ▲