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日蓮宗新聞 平成17年7月20日号
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もっと身近に ビハーラ
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林 妙和師
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介護認定の手続き
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より具体的に日ごろの状況を調査員に
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前回は病院の機能・退院までの留意点について紹介しました。今回は次のステップ、「介護認定の手続き」について説明します。
介護を必要とする場合、在宅介護サービスの利用や介護施設への入所などが考えられます。
介護が必要だなと感じたら、市区町村、居宅介護支援事業者(ケアマネージャー)、または主治医一(かかりつけ医)に相談しましょう。
※介護認定の手続きには費用はかかりません。
介護サービスを受けるまでの流れは次のようになっています。
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申請相談・書類配布
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市区町村へ認定申講の相談をした場合「認定申請書」「申請手順の説明書」が渡されますので、「認定申請書」に必要事項を記入します。
《申講に必要なもの》
○第一号被保険者(六十五歳以上の方)は介護保険被保険者証
○第二号被保険者(四十歳から六十四歳までの特定な病気が原因で介護が必要となった方)は健康保険証
申請は居宅介護支援事業者(ケアマネージャー)等に代行してもらうこともできます。
訪問審査
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初回審査は市区町村の職員が自宅を訪問し行います。
市区町村によっては訪問調査の方法が異なりますが、訪問調査は全国統一の認定調査票で行われ、その内容は身体・精神機能など七十九項目と特記事項(具体的に困っていることなど)になっています。
◎ポイント
聞き取り調査の際は「できる」「できない」だけでなく、何がどのように、どれくらいできないかなど、より具体的に日ごろの状況を調査員に伝えましょう。
日ごろは介護者の手助けによる介護量が多い方でも訪問調査のときは張り切ってしまったり、プライドや養恥心から、無理をしてしまうことがあります。
主治医による意見書の作成
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市区町村から、主治医に「意見書作成依頼書」等が送付されます。
疾病や心身の障害などを意見書に書いてもらいます。(必要に応じて診察を受けることもあります)意見書は作成後、医師から市区町村に直接返送されます。
認定(一次判定・二次判定)
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一次判定は訪問調査結果(七十九項目)を基にコンピュータで行います。その結果と主治医の意見書と特記事項を墓に介護認定審査会で二次判定を行い、介護度を決定します。
結果通知
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市区町村は認定結果をご本人の元へ通知し、「被保険者証」を送付します。
※認定結果に不咀な点や疑間、不満がある場合「市区町村の窓口」を通じて説明を求めることができます。
また都道府県の「介護保険審査会」に不服申し立て審査請求ができます。(介護認定結果通知から六十日以内に)
その方らしく自立した生活をして頂くためにどのような支援(サービス)が必要か共に考えることが身近なビハーラ活動といえるのです。制度は上手に利用しましょう。
次回は、認定を受けた後のケアプラン作成やサービス利用について説明します。
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(名古屋市道心寺修徒・医療法人大雄会顧問)
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