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生老病死と向き合う あなたのそばに
日蓮宗新聞 令和5年9月20日号
「大丈夫?」あなたを見守っていますよ
─私も働きたい・私も世のなかの役に立ちたい─
今田 忠彰

少しの配慮が希望を叶える

 社会福祉の仕事をしていると、精神疾患や知的障がい、さまざまな依存症に悩む人が多いことに気づく。
 制度上、障がいは身体・精神・知的・障がい児・難病の5種に分類される。なかには、身体と精神の重複の人もいる。行政上の担当も違うし、サービスの種類も違う。
 依存症では、アルコール・薬物・パチンコ・ゲームなどに依存している人が多い。分かっていても、ぬけ出せないでいる。
 とかく生きづらい世の中だが、障がいや依存症などを背負いながら生きていくには、さまざまな問題が発生する。
 なかには、身内から離れて孤立している人もいる。地域の支援・理解がぜひとも必要だ。
 私が特に気を付けて接しているのが、精神疾患の人である。生きづまってしまうと、自死の道を選ぶことがある。「死にたい!」というメッセージがあると、本気かどうか分からないが、とにかく真に受ける。「まさか」という坂があるからだ。
 そんな時、1人の人間としての尊厳やプライドを認めることは当然で、その上で何とか心の支えになってあげたいの一心で、手を差し伸ぺる。
 もし、あなたの周りに心を病んでいる人がいたら、「大丈夫?」と声をかけてあげて下さい。
 “私”のことを気にかけてくれる人がいるんだ、と嬉しくなることでしょう。
 そして、新しい生きる勇気がわいてくることでしょう。
 (日蓮宗ビハーラ・ネットワーク世話人)
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