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日蓮宗新聞 平成29年6月20日号
人生の安全運転を心がけましよう
吉田 尚英

無理をして心身の発する黄色信号を見逃さないで

 仕事に追われる・人間関係がうまくいかない・将来に不安があるなど、常にストレスを抱えたままでいると、いつしか心身の健康を損なってしまうかもしれません。
 眠れない・疲れやすい、なんとなく憂うつ・やる気が起こらない、イライラするなどの具体的な症状が表れたら要注意です。しかし、仕事場や家庭など閉ざされた環境の中で、無理をして自分を押し殺して頑張りすぎていると視野が狭まり、心身が発している黄色信号を見逃してしまいます。そんなとき同乗者が声をかけてブレーキがかかればよいのですが、その声さえ耳に入らず、さらにアクセルを踏み込んでしまう人もいるでしょう。
 周りに迷惑をかける・先輩や同僚はもっと頑張っている・自分が未熟だから等々、周囲への配慮・責任感の強さから、休むことは悪いことだと考えてしまう人も多いことでしょう。
 でも世の中、誰が仕事を休んだり辞めたりしても、何とかまわっていくものです。自分の体は自分で守るしかありません。アクセルを踏み続けて、事故を起こしたら取り返しがつきません。ブレーキをかけて止まることもできれば、ハンドルを切って進路を変えることもできます。バックもできるし、カーナビで目的地を再探索することもできます。走り続けることに疲れたら、シートベルトを外して車から降りてゆっくり休むこともできるのです。
 前だけを見つめ続けるのではなく、広い視野を持って運転することが必要なように、人生も余裕を持って進みたいものです。
 針の穴のように狭まった視野を少しだけ広げることで他の選択肢が見えてくることもあるはずです。無理をしすぎている自分を受け入れて、ありのままの自分でいいと思えると前に進むことができます。
 静かにお題目を唱えるだけで、人生のサービスエリア・休憩場所の表示が見えてくるかもしれません。長い人生、安全運転を心がけましょう。
(日蓮宗ビハーラ・ネットワーク会員、自死・自殺に向き合う僧侶の会共同代表)
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