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生老病死と向き合う あなたのそばに
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日蓮宗新聞 令和3年7月20日号
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生きづらさ
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吉田 尚英
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少しでも心の痛みを感じたら誰かに伝えて
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減少傾向にあった自死者数が、長引くコロナ禍で増加しています。自粛や経済の停滞・閉塞感のなかで孤立し、「生きづらさ」を抱えている人が増えていることに原因の一端があるといわれます。
人は突然「死にたい」と感じ、自ら死を選ぶわけではありません。生活のなかの悩みや不安から「生きづらさ」を感じ、その「生きづらさ」がいくつも重なり、大きなストレスとなって心の病を生じ、結果として自死に至るといわれています。
自分が「生きづらさ」を感じていることに気づかすに、なんとなく我慢をして、大きなストレスになるまでため込んでしまったら手遅れになりかねません。その時は平気だと思っても、後になって、結構心が傷ついていたのだと気づくことはないでしょうか。例えば、
●自分が提供した話題が無視された。
●場の空気を読んで自分のことを語りすぎてはいけないと気を使う。
●オンラインについていけず人と疎遠になった。
など、「生きづらさ」を感じる瞬間はありませんか。
まずは、自分の「生きづらさ」に気づくこと。「嫌だな」とか「苦しいな」と感じたとき、「大丈夫?」「つらくない?」と自分に問いかけてみてください。
そして、少しでも心の痛みを感じたら、言葉にして誰かに伝えてください。共感してもらうだけで傷は癒やされるものです。体の傷は小さなうちに手当をすればすぐ回復します。心の傷も同じです。
しかし、「生きづらさ」の感じ方は、性格や価値観・年齢や経験・立場によって大きく異なり、他者の「生きづらさ」は案外理解しにくいものです。
もし、1人に相談して傷が癒えなかったとしたら、あきらめずに信頼できそうな何人かに相談してみましよう。公共機関と日蓮宗の相談先も掲載しますので、誰に相談しても心が晴れない場合は連絡してみてください。
そして、私たちも誰かの「生きづらさ」に寄り添う聴き方ができるように意識を高めておくことも必要です。自分が聴いてもらう側になることもあるのですから。
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(日蓮宗ビハーラ・ネットワーク会員、自死・自殺に向き合う僧侶の会共同代表)
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●「こころの健康相談ダイヤル」0570・064・556(有料)
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