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生老病死と向き合う あなたのそばに
日蓮宗新聞 平成27年1月20日号
笑顔でいたい
三井 妙真

無表情では心が通いにくいことも

 私たちは仕事が忙しかったり嫌なことがあったりすると、心の中に小さなトゲが刺さって自分以外の人に優しくできなかったり、笑顔でいられなかったりします。
 最近は「認知症」という病名も知られてきましたが、まだその病名も聞きなれない頃に聴いたお話です。その方はいつもニコニコしていてとても優しい方でしたが、母親が認知症になり、意思疎通が難しくなり、ついにイライラが爆発して9 親のほっぺたを[つ]狐ってしまったと、つらそうな顔で私に告げました。私は「こんなに優しい人でもそういう感情が湧き起ってしまうんだなあ」と心の中で思いました。ご家族の苦労は私の想像の域を遥かに超え、気苦労が絶えないと思います。私たちは常日頃、いろいろなストレスにさらされ、いつもいつもニコニコはしていられないのが現実です。
 以前「話し方」のワークショップに参加したとき、無表情であいづちを打たないという状態の相手に話しかけるということをしました。いくら話しかけても反応を見せない相手には言葉も詰まるし笑顔もつくれませんでした。何とも話しにくかったのです。また、逆に笑顔であいづちを打ってくれる相手とは非常に話しやすかっだのを覚えています。
 この2つのことから考えると、笑顔は相手の心をやわらかくし、ストレスも減らしてくれるのではないでしょうか。いつでも笑顔のある暮らしができればそれは幸せなことだと思います。その理想を現実にするためには、自分の心にも相手の心にも小さなトゲが刺さらないように、増やさないようにすることが大切です。私たちがストレスのない状態であればその気持ちもたやすいのでしょう。
 しかし、もしどうしても笑顔が作れなかったり、優しい言葉が出てこなさそうなときは、深呼吸をしてみましょう。一呼吸置くことで心が少し落ち着きます。
 私の住んでる街には外国人旅行客がたくさん訪れます。楽しんでいる方も多い反面、迷子の方も多いのです。英語がまともに話せない私ですが、まずは深呼吸。日本語で声をかけ、片言英語や日本語と地図を駆使して行きたい方向を教えてみたり、近ければ一緒に目的地まで行ったりします。家族は「誰彼かまわず声をかけるのは危ない」と言いますが、「ヘルブミー」の目で見つめられたら逃げられません。困っていた方が笑顔になる。自分も周りの人もみんなが笑顔でいられること。それもまた仏さまの望んでおられることだと思います。
 (日蓮宗ビハーラ・ネットワーク会員)
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