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生老病死と向き合う あなたのそばに
日蓮宗新聞 令和4年8月20日号
お心、お身体 いかがですか?
臨床仏教師  星 光照

自分の感情に蓋をせず気持ちを認めてみよう

 49日忌の打ち合わせに来た遺族に尋ねると、その人たちはボツリボツリと自身の今の想いを語ります。
「悲しみ続けることで、息子が私の心の中に生きている証拠になるんです」
「長年、介護をしていたので正直ホッとしています。不謹慎でしょうか?」
「亡き妻と一緒に行っていたスーパーに行くと涙が止まりません」
「些細なことでもイライラして、私、おかしくなってしまったのかしら…」
 大切な人を亡くした時におきる反応のことを「グリーフ(悲嘆)」といいます。グリーフは悲しみとして感じるだけではなく、心や身体や日常生活にも影響をおよぼします。
 
■心の変化
・何も感じられない
・自分を責める
・急につらくなる
・あまり覚えていない
・怒りを感じる
・ホツとする
 
■身体の変化
・眠れない
・だるい
・食欲がない
・疲れやずい
・持病が悪化する
 
■行動の変化
・誰にも会いたくない
・集中しづらい
・落ち着かない
・誕生日や命日などが近づくと落ち込む
 
など、他にもさまざまな反応が起こります。これらの反応は人それぞれであり、同じ家族でも立場や役割、亡き人との関係性によって感じ方は違ってきます。大切なことはそれぞれが違っていて、それでいいということです。そしてこれらの反応は決して特別なものではなく、誰にでも起こりうる自然な反応なのです。
 自分の感情に蓋をせずに、あるがままの自分の気持ちをそのまま認めることを意識してみましょう。
 またグリーフを抱えた身近な人への接し方ですが、答えはその人の心の中にあります。早く元気になってもらいたい、励ましたい一心で過度なアドバイスや、想いを否定せずに、ゆっくりと耳を傾けることで、その人にとって安心で安全な関係が保たれることになります。「いつも側にいるよ」という姿勢が大切なのです。
(日蓮宗ビハーラネットワーク会員)
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