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「心といのちの講座」 第1回 講座・序講座・本編資料(PDF)

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お知らせ

会員限定
[古河師:]
 それでは定刻になりました。只今より、日蓮宗生命倫理研究会主催、日蓮宗ビハーラ・ネットワーク協賛によります、心といのちの講座を開会致したく存じます。
 まず最初に、日蓮宗生命倫理研究会を代表致しまして、主催者として、代表の柴田寛彦より皆様にご挨拶を致します。
[柴田師:]
 一言ご挨拶を申し上げます。本日は、心といのちの講座第1回目の講座の御案内を差し上げましたところ、多数の皆様方のご参加を頂きまして、ありがとうございます。また、岩田先生には、お忙しいところ、この会の為にわざわざおいで頂きまして、貴重なご講演を伺うことが出来て、大変にありがたく存じているところでございます。
 最近の世相を見ますと、もぅ言うまでも無いところでありますけれども、奈良県では、小学校一年生の女の子が、通り魔的な形で殺害されるという事件がありまして、まだ解決がされていない状況であります。また、ほんのここ数日前のことでありますけれども、19歳の男子が両親を自宅で殺害、あるいは28歳の男性が、また両親や妹さんを殺害するというふうな痛ましい事件、私たちにはとても不可解な痛ましい事件が相次いでおります。心の闇の深さのようなものを感じさせられる事件であります。
 また一方では、先般の新潟中部中越地震、この際には、レスキュー隊の献身的な努力で、何日間も閉じこめられていた子どもさんが助けられたという、感動的な事もございました。
 また、水害の際には、バスの上で一晩、もう水浸しになった状態で、お互いに励まし合いながら助かったという、もぅ感動を覚えるような事もあったわけであります。
 このように命を巡る、私たちの周辺に起こっている様々なこと、これらに関して私たちが一体どういうふうに考え、どういうふうに宗教的に考えていったらいいのか、とても大きな問題を私たちに突きつけられているような思いをするわけであります。
 このように、心と命、私たちの置かれている状態をどういうふうに理解して、これを布教に役立てていくのかという、そんなことを研究し、研修し、お互いに学び合いながら、日々の布教に役立てていこうというのが、この私たちの、心といのちの講座の趣旨であります。
 本日は、その仏教的な命の捉え方というものの基本中の基本である、唯識ということに関しての、宗門の第一人者であります、岩田先生にお出ましを頂きまして、今日こうしてお話を伺うことが出来るわけであります。大変に喜ばしく、また意義深く思っているところであります。
 今日の午後の半日の時間でありますけれども、じっくり拝聴したいと思っております。先生にはお忙しいところおいで頂きまして、本当にありがとうございました。よろしくお願い致します。
 以上、主催者として一言ご挨拶を申し上げました。よろしくお願いします。
[古河師:]
 本日は遠近から沢山の皆様がこの講座にお集まり頂けて、本当にありがとうございます。
 それでは、心といのちの講座第1回目をこれより開催致します。本日、講師にお招きさして頂きました先生は、身延山大学名誉教授であられ、千葉市善徳寺御住職、岩田諦靜上人でいらっしゃいます。岩田先生には、唯識の専門家ということで、今日私ども親しくお話を聞かせて頂こうということでお話を申し上げましたところ、快諾下さいまして本日を迎えたところでございます。それでは、岩田先生には、こうした『仏教に於ける「こころ」と「からだ」−初歩唯識入門−』、こういった著書等多数ございますが、後ほど、これの本のご紹介等もさして頂こうと思っております。
 では、只今より講座を始めさせて頂きます。岩田先生、どうぞよろしくお願い致します。
[岩田先生:]
 どうもお世話になります。岩田と申します。
[古河師:]
どうぞ拍手でみなさんお迎えしましょう。

(拍手)
[岩田先生:]
 こんな格好をしておりますから、お題目を一唱して始めたいと思います。
 南無妙法蓮華経
 随分早い時期にこのお話を頂戴致しまして、準備にかかるべきだったんですけれども、本年6月と8月に2回、右目の白内障の手術などしまして、弁解めいた話なんですが、必ずしも、充分な勉強ができたのかなぁと思ったりしております。
 なんせ、こういう輪廻とかいう、あまり触れたくないような難しい細かいところのものですから、学問としてもあまりやったことがありませんで、改めて輪廻とは何なんだろうと、どういうふうに人は説いているんだろうと思いまして、1、2冊本を読ませてもらったり致しました。これよりお手元の資料にそって、お話を進めて行きたいと思います。
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