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生老病死と向き合う あなたのそばに
日蓮宗新聞 平成28年12月20日号
仏さまからのおくりもの
      子どもたちの笑顔のために
林 妙和

「おすそわけ」を通して「分かち合う心」

 「うわ〜きのこの山だ!」「カレーもあるよ〜」
 子どもたちの歓声と、箱を開ける時のドキドキ感が重なり、その場の雰囲気が自然に和む。
 日蓮宗6か寺が協力してお供えのおさがりを、仏さまからの「おすそ分け」として、子どもたちに毎月届けて、2年目を迎えます。
 主な届け先は、さまざまな事情を抱えた子どもたちに居場所を提供する「居場所事業」と「学習支援事業」を中心に活動しているNPOで、そのきっかけは「お寺おやつクラブ」の紹介でした。
 初めは「おすそ分け」を宅配便で送っていましたが、回を重ねるうちに、先方の希望に沿っているかどうか気になり、代表のA子さんに連絡したところ、「ぜひ、一度お越しください!」とお返事をいただきました。それ以来、直接届けています。
 顔が見える関係になったことで、A子さんとの話し合いが密になり、「おすそ分け」のほか、運営のためのバザーの支援、食料や日用品なども届けています。
 その時には「お坊さんが来たよ〜」と声をかける子もでてきました。また、お菓子を前にして子ども同士のコミュニケーションも増え、添えられた写真入りのメッセージに向かって「ありがとう」と言葉をかけている子どももいるとのことです。
 「『おすそ分け』に添えられた思いやりが、子どもたちの心の栄養ともなっているのですね」と、A子さんは言われます。私は日頃から「おやつどころか食事も満足に摂れていない子どもが身近にいる」という現実を伝えています。
 檀信徒のMさんは「ホントですか?」と驚かれ、それ以来、家族と話し合われ、仏壇に日々、感謝の心を貯めて、孫と選んだお菓子を寺に「お供え」するようになりました。
 受け取った子どもが「チョコ大好き〜」と喜んでいた様子を孫に伝えると、孫は「これ喜ぶかなあ」と今では相手を思い浮かべ、お菓子を選んでいます。
 お手伝いをする子どもと、受け取った子ども、双方に相手を思いやり、「分かち合う心」が育まれてきているのですね。
―みんな大切な、み仏の子−
 子ども6人に1人が貧困といわれる時代に、未来のある子どもたちの希望や笑顔を育むための環境作りは、私たちの大切な役割であると思っています。
 (日蓮宗ビハーラ・ネットワーク世話人)
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