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日蓮宗新聞 平成28年11月20日号
身延山で特別な時間を
村瀬 正光

足を運ぶだけで意味のある修行場

 毎週、身延山大学の講義のため身延に行っています。春はしだれ桜、夏は新緑や蝉の声、秋は紅葉、そして静寂と厳寒の冬。四季折々の身延は美しく、人びとを魅了します。
 今年の夏、地元日蓮宗青年会主催の小中学生を対象にしたキャンプが身延であり、知人の子どもたちが多数参加しました。ある母親はキャンプ前に「ぜひ修行を体験させたい」と話していました。宿坊での生活、午前5時半からの身延山本堂での朝のお勤め、菩提梯(三門から本堂へと続く287段の階段、登り切れば涅槃[ねはん]に達するという意味)の石段登り、思親閣(日蓮聖人が風雨をいとわずお登りになり、ご両親を偲んだといわれる場所)への登頂など、身延を満喫。帰ってきた子どもたちは「とても楽しかった、また行きたい」と、素敵な時間を過ごしたようです。小中学生をも虜にする身延山。老若男女を問わず、身延山は足を運ぶだけで意味ある、修行の場なのです。
 日蓮聖人生涯最後と伝わるお手紙の中で「どこで死を迎えたとしても、お墓は身延の沢に建ててほしい」とご遺言され、そのご遺骨は身延山に奉ぜられ、心霊とともに祀[まつ]られています。そして、身延山では大切な方のご遺骨を納骨することができます。先日、身延山の納牌堂[のうはいどう]で高齢の女性が「元気だった?また、来るからね」と、一心にご位牌に話しかけている姿を見かけました。周りを見渡すと、同じようにご位牌に話しかけている人が多くおられます。納骨をした方にとって、身延山は大切な方と再会できる場所なのです。そして大切な力も日蓮聖人のもとで、お題目の修行に勤しんでおられることでしょう。
 私は身延山に来ると御廟所(日蓮聖人のお墓)を参拝します。身延川にかかる霊山橋を渡ると、凛とした空気に包まれ、いつ行っても身が引き締まります。拝殿で手を合わせてお題目をお唱えすれば、目には祖廟塔のお題目、耳に聞こえるのもお題目、心に信ずるのもお題目、眼・耳・鼻・舌・身・意の六根がすべてお題目に染まっていきます。日蓮聖人の前で唱えるお題目、これ以上の悦びがあるでしょうか。
 読者の皆さんもぜひ、家族一緒に身延山に参詣しませんか。特別な時間になることをお約束いたします。
 (日蓮宗ビハーラ・ネットワーク世話人、医学博士)
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