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日蓮宗新聞 平成16年9月20日号
もっと身近に ビハーラ
林 妙和師
介護・看護のワンポイント

『よかった、  ありがとう』
互いに思える介護に・・・
  職員と語らう利用者 
  (愛知・一宮市アウン施設で)

 ビハーラ活動とは
「医療や福祉や地域社会との連携の下に、寺院、自宅、あるいは病院や施設において、病気や障害、高齢化に悩む人たちと苦しみを共にし、精神的、身体的な苦痛を取り除き、安心が得られるよう支援する活動のことです。
 日蓮宗のビハーラ活動は、法華経安楽行品に説かれる安楽の供養をはじめ、六波羅蜜、四無量心、四摂法の実践であり、すべての人々が仏の教えにふれて、仏になることを願い導く、法華菩薩行である」
(日蓮宗ビハーラ講座資料から)と位置付けられています。
 適切なケアはその人の生命の質(クオリティ・オブ・ライフ)に影響を及ぼします。
 介護を受ける人も、行う側の人も、互いに「よかった、ありがとう」と思えるような介護にしたいものですね。日常生活でよくある事例を通じ今回は難聴について理解し、介護のポイントをつかんでいただきたいと思います。
 うちのおばあちゃん都合のよいことは聞こえてるみたいなのですが?
 それには理由があります。聴力も老化していきます。65歳以上の人のうち5人に1人は、難聴のためコミュニケーションがうまくできていないといわれています。
 老人性難聴は音域によって聞こえ方に差があります。訊きかえしが多くなる。尋ねても返事がない。背後から呼んでも振り向かない。適当に相槌を打ったりする等の問題が起こります。
 また、本人や家族が難聴と気が付かず、反応が鈍いと痴呆と誤解しやすいので注意を。
 老人性難聴の特徴(一般的な例)
▼左右両側が障害される〈両側性感音性難聴〉
▼高い音の方がより聞き取りにくい。(例)体温計や電話の電子音〈高音域聴力低下〉
▼相手の言葉が聞き取りにくい。(例)携帯が、ていたいと聞こえるなど、聞きまちがいが起こりやすい。〈語音聴力低下〉
接する時の心がけ
▼相手の顔が見える位置で、目を見てゆっくり、はっきりと話す
▼相手のペースに合わせて。相手の反応を根気よく待つ。
▼耳垢が難聴の原因の場合も。気づいたら耳鼻科受診を
▼どちら側の耳がより聞こえるか確認。(左右差があります)
▼個人に合わせた補聴器の調整を。雑音に注意
▼コミュニケーショングッズ活用
誤解を招かないために
▼何かしながら、ついでに話す。一方的な急ぎ口調
▼早口・高い声・周囲の雑音(テレビの音など)
▼説明を省く
▼返答をせかす
 意志の疎通がうまくいかないと疎外感を抱かせたり、双方が苛立つもとになります。老化の個人差を理解した上で思いやりの心で、根気よくコミュニケーションを図りましょう。
(名古屋市道心寺修徒・医療法人大雄会顧問)
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